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人生オワタ
「来年度も昇進なしで」
2023年11月4日
たった今、上司から言われ、
僕の教員人生は今年も終わった。
これは不器用な生き方しかできないムメカンが教授になるまでの
苦悩や葛藤を描くリアルストーリーである。
僕の今のこころの叫びを記していく。
キャリアに迷ったとき、僕の叫びが誰かの役に立つのであれば、これほど嬉しいことはない。
たった1つのこと
キャリアを考えるうえで僕が何を大事にしているか、まずは話していこう。
お金より休みの多さより人間関係よりも…
僕は職位だ。
教授(夢)に近づいているというこの感覚が、
僕は何よりも大事。
もちろん、人間関係や休みの多さが働くうえで重要なことなんて百も承知している。
現に僕は看護大学1年目でこれでもか、というくらいのハラスメントを受けて退職している。
そのとき言われた数々の暴言は僕の胸を大きく抉り、トラウマとして今でも存在し続けている。
毎日、毎日、人格を否定され、あのとき辞めていなかったら明るくてポップなムメカンはこの世にいなかったかも知れない。
そのくらいあの時期は苦しく、否定され続けたあの頃の僕は人生で初めて希死念慮というものを体験した。
あのような体験は後にも先にもあの時期だけだ。
2度と戻りたくないと本気で思う。
生還した理由はさておき、僕が職位に重きをおいている理由はこれで何となくわかったと思う。
これから大学教員を目指している皆さんには悪いが、
僕が体験した事実をベースに言わせてもらう。
大学は間違いなくヒエラルキー型の組織である。
現にあのとき最下層の僕には人権なんてなかった。
看護師での臨床経験なんて大学教育にはほとんど無価値である。
職位の高い方が偉い。単純だ。
高い人がどんなに白でも黒と言えば黒、黒いことも白と言えば白なのだ。
最近、世の中を騒がせた某会社を思い出してしまう。
他人事ではなく、日本の組織風土には間違いなくこういった文化が根づいている。
ただ…勘違いをするのはやめてほしい。
これはあくまでも僕の体験談であり、
そうではない大学もあるだろうし、
現に職位が低い僕に対して、尊重して関わってくれる上司もたくさんいる。
しかし、これだけ看護大学が乱立した時代で、
僕のような体験をした教員は五万といるのは間違いないはずである。
職位が低くても意見を聞いてくれたり、賛同を得られる上司がそこにいるならば、それは間違いなくラッキーである。
話を戻そう。
あのとき僕を地獄へ突き落とした教員はというと…
普通に教員としてキャリアを積み、職位も高くなり、
研究者として一流の仲間入りをしようとしている。
悔しくて悔しくて、
思い出す度にネガティブな感情しか湧かない。
職位が低く、看護大学で初めて勤務する右も左もわからない新任の僕を容赦なく地獄へ突き落とした教員は今でも平然と教員を続けている。
あのとき僕に…僕に…
職位さえあれば…
もっともっと知識や経験があれば…
あのような地獄のような日々を送らずに済んだはずだ。
お金より休みの多さより人間関係より
職位を大事にする理由は間違いなくこの原体験だ。
優しさや思いやりなど抽象的な表現で申し訳ないが、
相手の嫌がることはしない、
当たり前のようだが、この当たり前のことができない教員は少なくともいる。
そんな世界は絶対許せないし、必ず僕が教授になって証明したい。
優しさや思いやり、自分が自分らしく働く、
僕ならできる、そう信じて突き進むしかない。
看護は思いやり
ネガティブなことばかり書いたが、
最後は僕らしくポジティブで終わらせたい。
散々、ネガティブなことを書いたが、
この世界を選んだのは自分だ。
あれだけ地獄の日々を送った1年目。
夢半ばであのときは退職するしかなかったが、
この世界に戻ってきた。
トラウマを再体験する恐怖がなかったなんて嘘だ。
今の職場に慣れるまで
また1年で退職するかも知れない…
その恐怖と戦っていた。
しかし、その恐怖と向き合いながらも
少しずつ僕は看護大学で十分働けるという
自信も回復してきた。
素敵な上司や仲間とも巡り会えた。
誰かを恨む時間よりも今いるこの恵まれた環境に感謝しようと思えるようにもなった。
【看護は思いやり】というこの抽象的な表現を座右の銘に生きているのは、あの地獄のような体験から這い上がってきた原体験が根底にあるからだ。
教育者でもあり研究者でもある僕が教授になって、
【看護は思いやり】というこの抽象的な表現を真面目に言っていたらとてもオモロいなと思っている。
何せ思いやりと感じるのは人それぞれだからだ。
研究者として、論理で説明していない。
でも、それで良いと思っている。
論理は論文で書けばいい。
僕はそういう教員だ。
この記事を通して、キャリアで悩んでいる人たちの後押しできれば、幸いである。
夢に向かって。
※ここに記載されたものは私個人の意見であり、所属する組織を代表するものではありません。
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